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KOSHER 基礎知識

【食材の基礎】世界の常識「Kosher(コーシャー)」とは?

投稿日:2021年8月16日 更新日:

Tetiana SHYSHKINA/Unsplash

欧米では、ヘルシーで安全な食べ物ということで「Kosher(コーシャー)」を選ぶ人が多いみたいですね!

ところで「Kosher(コーシャー)」って何?

個人的にも気になったので、「コーシャー(Kosher)」について調べたことを、まとめてみました!

Contents

「Kosher(コーシャー)」とは?

Anton/Unsplash

Halal Food(ハラールフード)と比べられることも多いようなのですが、「コーシャー」とはどんなものなんでしょうか!?

結論から言うと、Kosher(コーシャー)は、ユダヤ教の食事のルールで、食べることが許されているもの

コーシャーの法では、どの食べ物が食べられるかだけでなく、生産方法や取り扱い方、避けるべき食べあわせについても決められています。

どんな食品がKosher(コーシャー)?

Mehrad Vosoughi/Unsplash

では具体的に、どんな食材が許されているのでしょうか!?

まず、Kosher(コーシャー)では、食べ物が3つのカテゴリーに分けられています。

  • 肉類:(家畜として育てられた)牛や鶏のお肉
  • 乳製品:ミルク、チーズ、バター、ヨーグルト
  • 肉類も乳製品も含まれないもの:魚、卵、植物

このカテゴリー分けがけっこう大事なのだそうです!

肉類

vika-imperia550/Pixabay

肉類と一口に行っても、食べられるのは、特定の哺乳類と鳥類のお肉。

またそういった動物からとれたダシやソース、骨など。

そんなお肉のコーシャー基準はこちら↓

  • 草食動物のなかの、蹄が割れている反芻動物(一度飲み込んだものを口内に戻して食べる動物)であること
  • 反芻動物の前四半分からカットされたお肉であること
  • 鳥類は特定の家畜であること

例:牛、ヤギ、羊、鹿、アダックス、レイヨウ、バイソン、ガゼル、キリン、アイベックス、ニワトリ、ガチョウ、ウズラ、ハト、七面鳥

乳製品

PublicDomainPictures/Pixabay

こちらも特定の決まりを守って作られたミルク、チーズ、バター、ヨーグルトなどの乳製品はコーシャーフードとみなされます。

そんな乳製品のコーシャー基準はこちら↓

  • コーシャーの動物(上の肉類の項目を参照してください)から採れたミルクから作られていること
  • ゼラチンやレンネット(動物由来の凝乳酵素)が一切使われていないこと

市販のハードチーズやプロセスチーズにはゼラチンやレンネットが使われている場合もあるので、要注意!

Merve Sehirli Nasir/Unsplash

背びれとウロコがついてる「魚」はコーシャーフードとして問題なく食べられます。

ただし、エビ、カニ、タコ、ロブスター、貝類、ウナギやアナゴといった、背びれやウロコがついてないものは食べることが許されていないようです。

pixel2013/Pixabay

コーシャーで食べるのを認められているニワトリなど(上の肉類の項目を参照してください)の卵、魚(上の魚の項目を参照してください)の卵であれば、コーシャーフードとして問題なく食べられます。

植物(穀物・パン)

PublicDomainPictures/Pixabay

純粋に穀物だけで作られたものはコーシャーとして問題なく食べられます。

ただ、動物由来の油や乳製品が含まれていたらコーシャーではなくなってしまい、食べることが許されないものになってしまいます。

パンにはよく動物由来のショートニングが入っていることもあるため注意が必要です。

植物(野菜・果物)

RitaE/Pixabay

野菜や果物そのものはコーシャーフードとして問題なく食べられるのですが、虫や幼虫がいると、その時点でコーシャーではなくなってしまいます。

また生産の過程で、コーシャーでない機器などが使われた場合もコーシャーでなくなってしまうので、缶詰や冷凍されたものは注意が必要です。

植物(ナッツ・種子・オイル)

ExplorerBob/Pixabay

ナッツ自体はもともとコーシャーですが、製品化の時点でコーシャーでない機器が使われていたり、肉類や乳製品が製造の過程で使われていた場合はコーシャーとは言えなくなります。

ワイン

PhotoMIX-Company/Poxabay

ワインも同様に、生産の過程でコーシャーの機器を使うことで「コーシャーワイン」と見なされます。

さらにワインに関しては製造の過程全てにおいて、敬虔なユダヤ教の男性が一貫して行うのもルールになっているようです。

避けるべき食べ合わせ

Free-Photos/Pixabay

コーシャーは食べ物そのものだけでなく、食べ合わせも大事!

肉類と乳製品は一緒に食べない

先ほど紹介した3つのカテゴリーの中の、肉類と乳製品は一緒に食べるべきでないとされています。

厳しいところでは、調理器具もお肉用、乳製品用と分けられていて、一緒に洗わないように徹底されています。

また、体の中でも混ざらないように、肉類を食べたら、時間をおいて乳製品を食べる、乳製品を食べたら、時間をおいて肉類を食べるという習慣があるみたいです。

魚と肉類は一緒に食べない

3つのカテゴリーの中の、肉類も乳製品も含まれないものは、肉類とも、乳製品とも一緒に食べることができるのですが、魚だけは例外で、魚と肉類は一緒に食べないというルールになっています。

肉類も乳製品も使われてない食材でも、肉類や乳製品と同じ調理器具で作られていたら分けて食べる

肉類も乳製品も含まれていないものでも、肉類と同じ調理器具を使われていたら、乳製品と同じ調理器具を使って作られた食べ物とは分けて食べるルールもあるそうです。

Kosher(コーシャー)のお肉は資格を持った人が屠殺したもの

資格を持った人が、家畜が苦しまないように屠殺したものだけを食べるのもコーシャーのルール。

また、よく水に濡らして、完全に血抜きをしてから食べられます。

【おまけ】Kosher Salt(コーシャーソルト)って?

andreas160578/Pixabay

日本でもたまに聞く「コーシャーソルト」ですが、これは必ずしも、ユダヤ教のルールに則ったものではないのだそう!

コーシャーソルトと呼ばれるものは、

  • 粒が大きめで、表面がでこぼこしたフレーク状のお塩
  • ヨウ素加工されていないお塩

のこと。

例えば、イギリス王室御用達と言われる「マルドンのお塩」。

もともとは、お肉の血抜きをするために使われていたお塩が語源になってるようなのですが、コーシャーソルトは、必ずしも「コーシャー」ではないのでご注意を!

まとめ

長くなりましたが、「Kosher(コーシャー)」とはどんなものか、まとめてみました。

もともとは宗教上の理由から厳しい基準で作られているお料理ですが、衛生的にも安全だったり、ヘルシーということで、あえてコーシャーを選ぶ人も多いみたいです。

ちなみにニューヨークで人気のスーパー「Zaber’s(ゼイバーズ)」はユダヤ系のお店なのでコーシャーの品揃えも豊富!

日本ではあまり馴染みがないと思うのですが、食べ物に関して「コーシャー」という言葉を見かけたら、このブログを思い出してもらえたら嬉しいです。

ちなみに、イスラム教に則ったお料理Halal(ハラール)に関するブログも過去に書いているので、コーシャーとの違いが気になるという方は合わせて参考にしてみてください。

【食材の基礎】Halal Food(ハラールフード)、ハラル認証とは・・・?

“What does kosher mean?” , Medical News Today(2021/8/15)

https://www.medicalnewstoday.com/articles/323411#health-benefits-of-going-dairy-free

“Kosher Food: Everything You Need to Know”, healthline(2021/8/15)

https://www.healthline.com/nutrition/what-is-kosher

“Kosher Food”, WebMD(2021/8/15)

https://www.webmd.com/food-recipes/kosher-food

“Kosher Salt: Explained”, a couple cooks(2021/08/15)

https://www.acouplecooks.com/what-is-kosher-salt/
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